2019-12-28から1日間の記事一覧

日常と地球の額縁 2

女学生しかいない学校を選びたいけれど、ゴミ捨て場でかつての友人らに罵声を浴びせられたことを思い出すと、女子も嫌、もうみんな嫌、となる。 夏休みが始まる前に、私は学校を辞めました。 小南の成績ならどこでも編入できるだろう、と先生は言った。幼馴…

日常と地球の額縁 1

小南柚寿が憎い。あいつに私は、全てを奪われた。 夏休みが明けて登校したら、いつも通りの風景が広がっていた。地方政令都市の、どこにでもある女子高校。開いた窓、夏服のセーラー服。お土産を交換しあうクラスメイトたち。二年三組。私が扉を開く、その瞬…