小説

日常と地球の額縁 1

小南柚寿が憎い。あいつに私は、全てを奪われた。 夏休みが明けて登校したら、いつも通りの風景が広がっていた。地方政令都市の、どこにでもある女子高校。開いた窓、夏服のセーラー服。お土産を交換しあうクラスメイトたち。二年三組。私が扉を開く、その瞬…